トラック事業者の皆様の中で、最近のトラック燃料の高騰に頭を悩ませていない方はまずいないでしょう。
世界中の出来事による燃料価格の急騰は、我慢するだけでは済まされない問題です。
今回はトラックの燃費について詳しく理解していただき、その改善方法について考えてみたいと思います。
トラックの燃費について
トラックのサイズ別の平均燃費
国土交通省は、「自動車の燃費性能の評価及び公表に関する実施要領」に基づいて、毎年燃費を調査・集計しています。これにより、自動車燃費一覧(令和5年3月)が作成されています。
この中の数値を参考に目安としたいと思います。
小型トラック
小型トラック、具体的には2tトラック(積載量3t未満)は、主に市街地などでの近距離輸送や小口配送業務に適しています。特に近年のBtoC事業における小口配送業務が増加しており、このような業務は燃費をかなり悪化させる要因となっています。
小型トラックの平均燃費は、燃料1リットル当たり約11キロメートルです。
中型トラック
中型トラック、具体的には4tトラック(積載量3t以上6.5t未満)は、幅広い用途で使用されており、一番一般的に利用されているトラックです。
この中型トラックは使い勝手が良く、近距離輸送から長距離輸送まで幅広い範囲で活躍しています。
中型トラックの平均燃費は、燃料1リットル当たり約7.5キロメートルです。
大型トラック
大型トラック、具体的には10tトラック(積載量6.5t以上)は、その大きなサイズから車両重量も重く、多くの荷物を積むことができますが、その一方で燃費は非常に悪くなります。
大型トラックの平均燃費は、燃料1リットル当たり約4キロメートルです。
トラックの燃費の計算方法
燃費(km/L)=走行距離(km)÷その走行距離に必要なガソリンの量(L)
で算出可能です。
燃料を満タンにしてから次の給油量と走行距離数で計算できます。
燃費を改善する運転方法とは
急発進・急加速を控える
急発進や急加速、そして急停止は、エンジンにも車体にも不必要な負荷をかけるため、燃料の無駄な消費を引き起こします。
一定の速度を保つ
エンジンに不要な負荷をかけずに済むよう、できるだけ一定の速度を維持することが重要です。
一定の速度を保つことで、最小限の燃料消費を実現することができます。
早めにシフトアップを行う
アクセルペダルを控えめに踏み、早めにシフトアップすることでエンジンへの負担を軽減し、燃費を改善することができます。エンジンへの負荷が少なければ、効率的な燃料消費が実現します。
日頃のメンテナンスで燃費を改善
タイヤの空気圧
タイヤの空気圧が低下すると、接地面が広がり摩擦抵抗が増加し、燃費が悪化します。積載量に応じて適切な空気圧を保つことも重要で、積載が多い場合には適切な空気圧を維持することで燃費を改善できます。空気圧を高く保つことでタイヤの接地面を制御し、燃費の向上に寄与します。
エンジンオイル交換
エンジンオイルの劣化や汚れは燃費の低下につながります。
定期的にエンジンオイルを交換し、3か月に1度の頻度で点検を行い、オイルの状態を確認してください。これによりエンジンの性能を維持し、燃費を改善できます。
まとめ
トラックの燃費を気にすることは、単に燃料費の節約だけでなく、トラックの健全な状態維持にも影響します。適切な燃費効率を保つことは、トラックの健康を保つことにもつながります。